お宮参り
この行事とは
赤ちゃんを初めて神社に連れていき、産土神(うぶすなのかみ。生まれた土地の守り神とされる神様)や氏神(うじがみ。地域の氏子=その神社の氏子としてお世話になっている人々=の守り神としてまつられる神様)へ生まれたことを報告し、健やかな成長を願う行事です。昔は父方の祖母が抱くと説明されることが多いですが、いまは母親が抱く姿も普通です。神社ごとに作法が違うので、無理のない参拝を優先する家庭も増えています。早産やNICU(新生児集中治療室)で退院が遅れても、三十日目にこだわらず、退院や予定日(出産予定日)を基準にずらしてかまいません。
日取りと、だれが何をするか
目安は生後三十日目前後(生まれた日を1日目と数えた目安。地域・神社で「三十一日目」など別の数え方をすすめるところもあります)。男児と女児で日にちが異なると案内されることもあるので、公式サイトや授与所(じゅよしょ。お守り・お札をいただく窓口)で確認するとよいです。母体の回復や天候、祖父母の予定で前後一、二週間ずらすことも普通です。
三十日目にこだわらず、生後おおよそ3か月・お食い初め(百日祝い)の時期に合わせて、写真館で産着の記念撮影をしてからその日にお宮参りへ向かう、とまとめて済ませる家庭も少なくありません。スタジオ予約や神社の混雑、家庭の負担を考えて決めてかまいません。
| だれ | よくある役割 |
|---|---|
| 赤ちゃんを抱く人 | 母親が多い。伝統を重んじる家庭では父方の祖母も |
| 父親・母親 | 初穂料(はつほりょう。参拝の際に納めるお金の総称)、お守り、記念写真。参拝の作法は授与所や社務所の案内に従い、不明点はそこで確認することが多い |
| 神社 | 祈祷(きとう)の有無・料金は神社ごとに異なる。参拝の手順も神社ごとに案内がある |
用意しておくとよいもの
- 産着(さんちゃく・お宮参り用の晴れ着。初着とも)の購入・レンタル
- 初穂料(次の見出しを参照。新札の用意も)
- おむつ・ミルク・着替え・ガーゼ
- 白い下着をつける地域もあります
- 体調が優先なので、正装より無理のない服装でかまいません
- 記念写真を扱う大手スタジオでは、産着のレンタルをセットにしているプランがあります。スタジオアリスやスタジオマリオなどで借りられますが、衣装の在庫・料金は店舗や時期で違うので、予約前に公式サイトや店舗に確認すると確かです
初穂料の包み方・マナーの目安
祈祷の種類や神社によって、専用の封筒・用紙や表書きを指定されることがあります。まず社務所・授与所の案内を優先してください。
- 封筒:のし袋を使う家庭も多く、水引は蝶結び(何度参拝してもよい祝い事向きと紹介されることがあります)がよいとされる説があります。手元になければ白封筒でもよいと紹介されることもあります。
- 表書き:多くは袋の中央付近に「初穂料」、その下に赤ちゃん(祈祷を受ける本人)の名前を書くと案内されます。祈祷では「御祈祷料」など別表書きや、神社支給の用紙がある場合があります。
- お金:新札やきれいな紙幣を用意する家庭が多いです。肖像が表を向くように入れる、と紹介されることがあります。
- 渡し方:袱紗(ふくさ)に入れて持ち運び、渡すときは封筒だけを差し出すと丁寧と紹介されます。無い場合は清潔なハンカチの上に封筒を載せる、という説もあります。
当日の流れの例
自宅や写真館で産着を着せ、神社へ。手水舎(ちょうずや。参拝の前に手や口を清める場所)で身を清め、授与所で初穂料と作法を確認。本殿(ほんでん。神様をおまつりする中心の殿)の前で抱っこのまま参拝し、お守りを受け取って記念写真。泣いて短時間で帰っても、「来れただけでよし」とする家庭も多いです。
費用の目安
初穂料だけなら多くは数千円程度。祈祷を含めると一万円前後になることもあります。産着レンタルは数千円〜一万円台など差が大きく、写真館併用は別料金。金額は神社に直接聞くのがいちばん確かです。
よくある質問
Q. 父方と母方、どちらの氏神へ行けばよいですか?
A. 近所・縁のある神社・実家の氏神など、家庭で決めることが多いです。
Q. 特定の宗教を持っていませんが、行ってもよいですか?
A. 文化・記念として参拝するだけの家庭も多く見られます。
Q. 母親が抱いてはいけないのでしょうか?
A. 昔の作法としてそう説明されることはありますが、現代では母親が抱くことも普通です。祖父母の希望があれば事前に話し合うとよいでしょう。
Q. 産着は買わなければなりませんか?
A. レンタルやお下がりで十分な家庭が大半です。
Q. 混雑を避けたいのですが、どうすればいいですか?
A. 平日午前、予約制の神社などの工夫があります。
Q. お宮参りと写真撮影を別の日に分けてもよいですか?
A. 体調・スケジュール優先で分ける家庭はよくあります。
Q. 三十日より遅く、百日ごろに写真とお宮参りをまとめてもよいですか?
A. 体調や里帰りの日程で遅らせる家庭は珍しくありません。産着レンタル付きの写真プランのあと、同日に神社へ向かう流れもよく聞かれます。
Q. 双子です。参拝はどうすればいいですか?
A. 同時参拝で問題ないことが多いですが、念のため神社に確認すると安心です。
話し合っておくとすれ違いが減ること
「祖母が抱く」期待と実際の神社の雰囲気がずれることがあります。授与所で作法を聞いてから家族で調整すると話しやすいです。初穂料をだれが出すかも、一言あると思い込みが減ります。
家庭ごとに配慮したいこと
早産・低体重では、退院や予定日基準で日取りを考え直す家庭もあります。真夏・真冬は参拝を短く、移動は車などで。片親・養子縁組で「父方」がはっきりしない場合も、子どもを支える人が抱く形でかまいません。
地域による違い
関西を中心に、産着に紐銭(ひもぜに・五円玉などを紐で結ぶ飾り)や額の文字などが紹介されることがありますが、すべての家庭で行われるわけではありません。沖縄では本土のお宮参りとは別の信仰・作法が並ぶこともあります。
参考にできる情報
- おいしい和食のはなし。人生儀礼
- 参拝予定の神社の公式サイト、授与所の案内
